あのハザマに出会った日
対戦動画を見て強い所を盗む。
この行為は格ゲーを本気でやり込み始めた初期の頃には誰しも通る道だと思います。
ですが、探しても居ないキャラクターは残念ながらいるもので……。
例えばCS時期、レイチェルは極端な弱体化により絶滅したと言っても過言ではないレベルでした。
CTで
あれ程猛威を奮ったキャラクターも極度の性能低下を見せると、ここまで人が居なくなるのかと、ある意味で勉強になったものです。
もし自分がレイチェル使いだったら、参考にできるプレイヤーがおらず、ネットにアップされる対戦動画を今や遅しと待つしかありませんでした。
ですが、ラグナは溢れ返るように使っているプレイヤーが居たため、真似さえできればすぐに最適化することができました。
こういった側面で強くなっていったことを考えてみると、“
自身で何かを見つけ出す力”に関しては人一倍遅くなった(もしくはその力を養うキッカケを得るのが遅くなった)要因とも考えられます。
自身で新しいものを見つけ出すことは、例えキャラ対策やプレイヤー対策が煮詰まったと思っても、別の人の視点を取り入れれば違った対策が生まれることもある。
そういった力が、対戦格闘ゲームにおいて非常に重要なファクターであるのは、歴戦の猛者を見ていれば周知の事実。
その思考と、対策を常に考え続けることのできるプレイヤーが身近に居たにも関わらず、この時期でそれに気づけなかったことは自分のことながら勿体なかったと思いますが後の祭り。
ある日のGAME41大会。
一人のハザマ使いが、野試合であらゆる者を蹂躙していた。
プレイヤーネームは
のぜ。
後に、全国覇者となるハザマ使いですね。
スガイにもハザマ使いは数人居りましたが、ゼクスラグナは負けることこそあれど負け越すことは絶対になかった(という思い出補正。絶対負け越している時はあったと思いますが、それくらいの気概でした)。
しかし、この男のハザマは容易く倒せるものではなかったからこそ痛烈に印象付けられたわけです。
高いコンボダメージ、邪悪の極みであるウロボロスの派生。
CT時代の悪夢(ν-13)が復活しそうになるレベルで、のぜハザマは驚異に感じられました。
この頃、ゼクスラグナはまったくといっていい程勝ちをもぎ取ることはできない状況が続いていたのです。
しばらくの間このハザマに苦しめられることになりますが、逆に助けられるシーンも出てくるですから、対戦格闘ゲームを長く続けるということは面白くもあり不思議な展開になるなぁと。
ちなみに、この時抱いていたゼクスの心境は、”
殺意”。
ついに訪れた瞬間
のぜハザマと対戦した衝撃からそう遠くない日。
年末頃に行われたマキシムヒーロー店のブレイブルー大会。
最初にランダム2on2を行い、その後は紅白戦。
なんと、一つのイベント参加者で70名を超えるという、今ではまったく考えられない規模の大会となっていました。
(
※遠征者は含まない。北海道勢のみ!!)
CTから始めた人、ギルティの流れでブレイブルーをやっている人、CSからブレイブルーを知って始めた人、それぞれが一同に介して参加したイベントでした。
ランダム2on2なので、くじで相方が決まりチームを組む。
途中経過は朧気なので、相手が誰だったのかまでは思い出せませんが、一回戦から決勝戦までの間、二人共一度も敗北することはなかったので、お荷物のまま終わることはなかったと思います。
準決勝の相手はキョージュカルル&のぜハザマ。
「なんてことだ……もう終わりだ……」
当然そんなことを口にはしちゃいませんでしたが、のぜハザマが相手チームに居たことはゼクスにとってかなりの絶望感。
TADさんも「こりゃ無理ですね」なんて軽く笑って見せた。
初戦はキョージュカルル。たどたどしく使えるようになったブラッドカインコンボを決め、なんとか勝利。この時点で大分嬉しかったのだが、続いて出てくるのはのぜハザマ。
早稲田式のため、プレイヤーは交代しTADさんとのぜさんの対戦。
すると、「こりゃ無理ですね」と言っていたTADさんがあっさりと勝ってしまう。
恐るべし……。
強敵を超えた勢いのままに、そしてチームの強さも相まって、ゼクスラグナ、